ロールスロイス・コーニッシュ(Rolls-Royce Corniche)は、英国の名門自動車メーカー、ロールスロイスが1966年から1995年まで製造した高級車で、以下のような歴史を辿っています。
📜 起源と誕生(1966-1971)
• 元々は1966年に発表されたロールスロイス・シルバーシャドウをベースに、2ドアのクーペおよびコンバーチブルとして特別に製造されたモデル。
• 1971年に「コーニッシュ」として正式に命名され、独立したモデルとしての地位を確立しました。
• 車名の由来はフランス南部の地名「コート・ダジュール」の海岸沿いの絶景道路「Corniche」にちなんでいます。
🚗 初代コーニッシュ(1971–1987)
• デザインはMulliner Park Ward(マリナー・パーク・ウォード)社によって担当されました。
• ロールスロイス特有のハンドメイドによる高品質な内装と上質な素材を使用。
• 当時としては非常に贅沢な車両であり、数々のセレブリティや王侯貴族、成功した実業家らの愛車として知られました。
• 搭載エンジンはロールスロイス伝統のV型8気筒エンジンで、ゆとりある走行性能と滑らかな乗り心地が特徴でした。
✨ コーニッシュ II & III(1988–1992)
• 1986年以降、「コーニッシュII」と呼ばれるマイナーチェンジモデルが登場。エンジンや内装が改良され、快適性が向上しました。
• 1989年には「コーニッシュIII」が発表され、エアバッグなど安全装備が追加され、さらなる改良が行われました。
🎩 コーニッシュ IV(1992–1995)
• 1992年に「コーニッシュIV」が登場。新しいサスペンションシステムの採用により、乗り心地がさらに改善。
• 最終モデルにふさわしい完成度と豪華さを誇りましたが、車両のベースとなった設計が古くなったこともあり、1995年に生産が終了しました。
🌹 コーニッシュの復活(2000–2002)
• 2000年、BMWがロールスロイスブランドを引き継いだ際、コーニッシュの名が復活。「コーニッシュV」として限定的に生産されました。
• 生産台数は限られましたが、往年の名車へのオマージュとして注目を集めました。
🏅 歴史的な意義と評価
ロールスロイス・コーニッシュは、豪華なスタイルとエレガントな走行性能を兼ね備え、富裕層の間でステータスシンボルとして高く評価されました。また、そのタイムレスな美しさと職人技による造り込みは、クラシックカー市場でも高い人気を誇っています。現代でもコレクターズカーとして価値を保ち続けており、時代を超えて愛される1台となっています。